後悔とか、

遅いのは分かってるし、
もうどうにもならないのも知っている。
だけど、あのときもっと、
「なにかできることがあったんじゃないか」
なんて考えちゃう。
もっとはやく気が付いていれば。
もっとうまく言葉を紡げたら。
あの部屋の中で起きた、
小さくて、大きな事件は、
僕の心に重く、深く、残っていて。
夜中とか、ひとりになると思い出してしまって。
つらくなって、苦しくなって。
自分が嫌になって。
でも、あなたは、
「ありがとう。おかげで助かった」なんて言って、
上手く話せなくなってしまった言葉で、
確かに僕に言ったから。
まだ、「ごめんなさい」を言えずにいるんだ。